保護者の皆様へ
街では早くもハナミズキの花が咲き誇る季節となりました。例年ならば新入生を迎え、学校が一番活気のある時期ですが、今年度は全く異なった新年度のスタートとなりました。子供たちのいない学校は寂しく、4月8日に子供たちが登校し、久しぶりに会えた時の先生方の顔は本当に生き生きとし、子供たちも友達と会えた嬉しさを全身で表していました。やはり、子供がいて、先生がいてこそ本当の学校なんだと改めて感じました。その際、2・3年生には校庭で学年ごとに校長からの講話も行いました。私も、久しぶりに直接話ができ少し気持ちも落ち着きました。
その後、休業は延長されましたが、私は校舎内を毎日巡視しています。ある日、誰もいないはずの校舎の中から、人の声が聞こえてきました。声は、教員の声でした。今教員は、学校の再開の準備をしています。これまでは、子供たちと一緒にやっていた準備を教員だけで行っています。何冊もの教材を運んで一人一人の机に並べたり、再開に向けて準備しています。
その中で、気になっているのが、子供たちに係る三つのことです。保護者の皆様も同様ではないでしょうか。一つ目は、学習についてです。二つ目は、健康管理についてです。三つ目は、生活のリズムについてです。気になっているこの三つの点は、どれが一番といったものではなく、全て大切で同時にお互いが関係しているものでもあります。
まず、一つ目の学習についてです。3月の学習内容については、以前学校だよりで説明させていただきました。本校では、期末テストも終わり、学習すべき内容については、終わっています。不足の部分は、プリント等の家庭学習を通して実施しました。次に、4月以降についてです。始業式・入学式から例年では、1週間程度学年内授業が行われています。各種健康診断や学級内の係を決めたり、授業では、一年間の進め方などガイダンス的要素を含んだものです。現在、この期間の学習課題として、復習を中心とした課題が出されています。本校では、正式な時間割の実施を当初4月23日からと予定していました。今後、連休明けに学校が再開された場合、川口市では、7月の終わりと8月の終わりの計2週間、授業を行うと計画していますので、授業はギリギリの状態です。ただし、長期戦になって5月8日以降も休校が続くと、家庭学習の方法を変えて対応していきます。中学校では、一週間に9教科の授業を29コマ実施しています。そこで、29コマ分の一週間の課題を教科ごとに出し、家庭学習計画を立てさせ実施させます。その後、登校日または、課題定出日を設けて提出し、新たな課題を渡すという方法です。しかし、評価という課題は残ります。現在、埼玉県教育委員会は、家庭学習を「小テストを学校で実施するなど、客観的な方法で学習状況を把握した場合」学習評価へ反映させてよいとの通知を出しています。川口市として登校日が可能になれば、本校としては前回同様に感染防止の策を十分に取り、学年別登校日を設定し、小テストの実施も視野に入れて評価に対応していきます。特に、入試のある3年生にとっては、重要な問題です。
次に、二つ目の健康管理についてです。4月8日にも子供たちに直接呼びかけましたが、休業中は、不要・不急の外出をしないこと、三つの密を避けること、健康管理(うがい・手洗い・検温)を徹底することです。再開後も同様です。学校としても、特に給食の時間の感染防止策を徹底すべく準備しています。例えば、全ての教員が付いての手洗い・準備、時間差により密を避ける、食事中以外のマスクの着用等の指示です。保護者の皆様にも、毎日の検温と子供の体調が悪いと感じた時は、登校を控える(欠席になりません)などご協力ください。また、現在校庭解放も実施中です。運動不足やストレス解消に密を避け活用していただきたいと思います。
三つ目は、子供たちの生活のリズムや日々の生活についてです。起床時間や就寝時間、食事の栄養などです。子供たちには、「自分に負けるな、スマホに負けるな、ゲームに負けるな」と呼びかけていますが、実際心配です。現在、個別の面談や家庭への電話連絡で対応しています。今後は、学習課題と同様に、日々の確認チェック表を作成するなど対応を考えてまいります。その際には、保護者の皆様にもご協力をお願いします。また、なにか相談ごとがある場合には、学校に連絡いただきたいと思います。併せて、さわやか相談室も開室しておりますので、ご利用ください。おな、開室時間については、本校のホームページでご確認ください。
大変長くなりましたが、一日でも早く学校が再開されることを願っています。同時に、子供たちにも伝えましたが、改めて、当たり前の日々のありがたさを実感し、何気なく過ごしてきた日々を反省し、一日一日を大切に過ごしていきたいと思います。
校長 川鍋 岳人