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『希望』~笑顔あふれる学校を目指して~  青中広報5月号

 新緑の季節を迎えようとしているのに、臨時休業が続いています。子供たちは、どれだけ学校に行きたいのか、子供たちのいない学校がどれだけ寂しいか、子供たちの前に立てない教員がどれだけ元気がないのか、学校という生活の基礎・基本を学ぶ場所の閉鎖に戸惑いを感じ続けています。 誰もいない3年生の廊下には、6月に行くはずだった修学旅行事前学習の掲示物が貼られています。なんとか、行かせてあげたいという思いは強くあるものの、こればかりはなんとも仕方がありません。とにかく今は、国民一人一人が外出を自粛し、健康管理に気を付け、一日も早い学校再開を願うばかりです。中学生も立派な国民ですから、しっかりと責任を自覚し、危機意識を持って行動してほしいです。一番危険なのは、自分一人くらいなら大丈夫とか、この位なら平気といった気の緩みです。先日の新聞記事にウィルスは体に「病気」をもたらすだけでなく、見えないことから「不安や恐れ」も人に伝染させ、感染者らに「偏見や差別」を生じさせているとありました。現在、誰もが感染者、濃厚接触者になりうる状況にあるのに、感染者や濃厚接触者とその家族、ましてや命がけで治療にあたっている医療従事者とその家族への偏見や差別が生じていることなど、断じて許されるべきものではありません。この「偏見や差別」は、今後学校が再開した時に、心配することの一つです。なぜなら、「偏見や差別」を恐れ、子供たちが体調が悪くても休むことができなくなるからです。すると、万一感染していた場合、感染が拡大しかねません。同時に、親にも黙ってしまうと、別の病があれば進行しかねません。こんな時こそ、道徳で心を磨いてきた青中生には、「全校で絶対に偏見や差別は許さない」と胸を張って言って欲しいものです。また、長期間の家庭での生活は、様々な問題が発生しているのではないかと心配があります。今の時期、全ての国民が何かしらのストレスと戦い続けているのは事実です。そんな時、子供同士、あるいは、親子でのちょっとしたことがトラブルにつながるかもしれません。何か心配事がありましたら、学校へご相談ください。また、「さわやか相談室」も開室し相談員もカウンセラーもおりますので、ご相談ください。さわやか相談室の開室時間は、学校のホームページでご確認ください。新型コロナウイルスは、社会に多くの波紋を投げかけました。経済や社会構造、医療や危機管理体制ばかりではなく、学校も同じです。第一に、現在学校休業中に生じる諸問題の解決に全力で取り組みます。そして、再開後は、通常の学校生活へ子供たちが一日でも早く戻れるよう頑張ります。 特に、家庭学習によって学ぶべき内容がしっかりと身に付いたか、定着の程度もしっかり把握していきます。子供たちは部活動もやりたいでしょうが、放課後の時間を補習学習に充てることも考えています。併せて、心の面も含めて生徒への対応も丁寧に時間を掛けて行っていきます。今回問題になったICTを活用した授業の一層の推進や学校の行事の内容の見直し、危機管理体制と併せた保護者との連絡体制の在り方も解決しなくてはなりません。再開後の話になりますが、学校としても保護者・地域の皆様の 声に耳を傾けながら、今後大きく変えていきたいと思います。最後になりましたが、青中生には、「目に見えない壁だって越えられる。自分に負けるな。」と伝えています。たとえ長期戦になっても、必ず学校に笑顔は戻ります。今年度の青中キーワードは、「希望」です。希望があれば、何でもできるはずです。頑張ります。

校長 川鍋 岳人